カムロ(@kamurodayo)です。
人間は脳の操り人形です。
甘いもの、お酒、ギャンブル、SNS、ゲーム、宗教、そして恋愛。
その他もろもろもろもろ。
やめようとしてもやめられない、好きになってしまう、ハマってしまう、依存してしまう。
なぜでしょうか?
脳に操られているからです。
逆に、意図的に相手の脳を操ることができれば、自分に対して好きになってしまう、ハマってしまう、依存してしまうなどのハッキングをかけることができます。
というわけで今回は…
恋に落ちた瞬間、ドーパミンは0.2秒で脳内を駆け巡るとも言われています。
そして、脳にとって『快』となる。
脳は、『快』を求め『不快』を避けるようにプログラムされている。
つまり、またその『快』を強烈に求めるというわけです。
恋愛とは切っても切れない関係にあり、『幸せホルモン』『快楽ホルモン』とも呼ばれる”脳内麻薬”。
そんなドーパミンについて、掘り下げていきます。
人間を支配する脳内麻薬「ドーパミン」の正体
そもそも、ドーパミンがどれだけ強烈なもので脳を支配するかを表すものとして、ドーパミンが発見されたとされる実験があります。
1953年にモントリオールの若い科学者が恐怖反応を再現するためにラットの脳に電極を埋め込んで行った実験がもとでした。
しかし、ラットは電気ショックを嫌がって逃げ回るどころか、電気ショックを求めるかのように、何度も電気ショックを受けた場所に戻ってきました。
実は、科学者の実験スキルが未熟だったため、電極を間違って側坐核という部分に埋め込んでいたというわけです。
まさしく、その部分こそ『報酬中枢』と呼ばれており、刺激されるとドーパミンが放出される部分です。
これが偶然ドーパミンの働きが発見されたキッカケ。
で、その後の実験では
ラットが自分でレバーを押すと側坐核が刺激されるような装置をつけると、ラットは食べることも水を飲むことも、交尾をする機会に興味を示すこともせず、1時間に2,000回近くひたすらレバーを押し続けました。
さらに、電流を流した網の両端にレバーを設置し、それぞれのレバーで交互に刺激が得られるようにすると、ラットはひたすら電流の通った網の上を行き来し、足が火傷で真っ黒になって動けなくなるまでやめようとしませんでした。
これがドーパミンです。
ちなみに、人間でも同じような実験が行われていて、側坐核に電流を流すと「気持ちが良くて、暖かい感じ」がして、自慰行為や性交をしたいという欲望を感じ、ラットと同じように3時間で1,500回以上も電極のスイッチを押すようになったということも確認されています。
そもそも、報酬中枢の役割は
リスクを冒しても欲しいものを手に入れたい
と思わせ、人を突き動かすことにあります。
ヒトが進化の大半を過ごした旧石器時代には食べ物を獲得したり性行為をする機会は稀だったので、生き延びて子孫を残すために強い衝動で死にもの狂いにさせる必要があった。
ドーパミンの性質のポイントは期待感
とはいえ、好きな人の頭に電流を流すわけにはいきません。
ここからもう少し日常で使えるようにドーパミンの性質について見ていきます。
まず、ドーパミンが大量に分泌されるのは、どんな時かというと…
わかりやすい例がギャンブルです。
ギャンブルをしているときは、たとえ当たらなくてもドーパミンが出て熱中したりワクワクしたりします。
なぜなら、報酬への期待を感じているから。
で、実際に当たれば、その感覚を学習し、さらに大きな当たり(報酬)を期待して、ドーパミンがドバドバ出てハマっていきます。
期待感の高まりがドーパミンサイクルを作る
このギャンブルのように、
というのが依存だったり人をどんどん好きになったりということのカラクリです。
モチベーションの管理などにも使えるもので、ドーパミンサイクルと呼ばれるものです。
報酬がより魅力的に見えたり、手に入りそうで入らないことにより期待感が膨れ上がれば、ドーパミン分泌も活発になります。
逆に、完全に手に入ったと思われたり、攻略し甲斐がないと思われれば、ドーパミンサイクルもストップします。
ドーパミンが一番出やすい水準とは
ドーパミンが一番出やすい水準というのもわかっています。
恋の駆け引きで押しと引きのバランスがわからない、素っ気なくしすぎると興味を持たれなくなるかもしれないし、好意を見せすぎると下手に回ってしまいそう。
など、効果的なバランス感覚を掴むヒントになるかもしれません。
抽象的になるかもしれませんが、本質を抜き取って、最低限自分で考えることができる人であれば、色んな答えを出せる内容になるかと思うので、そのまま話してみます。
ドーパミンが一番出やすい水準というのは、言い換えるとモチベーションが最も高く維持され、達成率が高くなる『目標設定の基準』にヒントがあります。
まず、教育心理学では「頑張れば手が届きそうだけど、頑張らなければ失敗しそうな目標」がベストであると考えられています。
これがドーパミンが一番出やすい水準の結論です。
心理学者のアルバート・バンデューラさんが提唱した『自己効力感理論』というものがあります。
これは「結果期待」と「努力期待」の2つが揃って初めて、人は意欲的に努力を継続することができるというもの。
結果期待とは、「ある努力をすれば、きっと成功するだろう」という期待感のこと。
例えば、
毎日15時間働けば今月100万円稼げるだろう!
みたいな感じ。
努力期待とは、「自分がその努力を本当に実行できるのか」という自分への確信。
例えば、毎日15時間働くことができるという確信を持てるかどうか、みたいな感じ。
少し高嶺の花だけど付き合えたら楽しいだろうし絶対幸せだ。
この人を落とすのは絶対無理というわけではないけど、簡単には落とせない。
思わせぶりな態度も多いし、自分のことを好きなのかそうじゃないのかわからない。
みたいな人にどんどん惹かれてしまうのもこれです。
そういう人に熱中してしまっているときが、ドーパミンがたくさん分泌されている状態になります。
恋愛で使えるドーパミンを分泌させる9つの方法
では、もう少し具体的にドーパミンが出る瞬間をざっくり見ていきましょう。
これらを女性との接する際やデートの中に組み込むことによって、相手のドーパミン分泌を促すことに繋がります。
ドーパミンが分泌する瞬間①:楽しいことをしているとき
言うまでもなくドーパミンは楽しいことをしているときに分泌されます。
下手にテクニックに気を取られるよりも、会話やデートで相手を楽しませることのほうがよっぽど脈ありに近づきます。
ドーパミンが分泌する瞬間②:目的を達成したとき
例えば、デートにこれを組み込むとすれば、二人で力を合わせる系のゲームやスポーツなど、同じ目的に向かって何かをするとドーパミンが分泌されます。
ドーパミンが分泌する瞬間③:美味しいものを食べたとき
美味しいものを食べて幸せを感じているときもドーパミンが分泌されています。
しかもランチョンテクニックと言って、食事をしているとき、相手は好意的になりやすく説得にも応じやすくなります。
ドーパミンが分泌する瞬間④:他人に褒められたとき
褒められたときにも、ドーパミンが分泌されます。
ドーパミンが分泌する瞬間⑤:サプライズをされたとき
期待に添うようなことや、期待以上のことが起こった時ドーパミンが分泌されます。
ちなみに、ドーパミンは性欲を高める働きもあります。
ドーパミンが分泌する瞬間⑥:好きな音楽を聴いているとき
カナダのマギル大学の研究チームが「音楽はドーパミンを分泌させる効果がある」という内容の論文を発表しています。
ちなみに、ドーパミンの分泌は、好きな音楽を聴く前の期待感でも発生することが確認されています。
一方、特に好みではない音楽を聴いていた場合、ドーパミンの分泌の活性化は確認されなかったそうです。
ドライブデートでは、相手の好きな曲をかけたほうがいいわけですね。
ドーパミンが分泌する瞬間⑦:初めての体験をしたとき
- “新鮮さ”
- “ときめき”
- “初めての体験”
これらはドーパミンの濃度を高めます。
普段は行かないところに行ったり、やらないことをやったり。
旅行なんかは日常と異なる情動体験があるので最強です。
ドーパミンが分泌する瞬間⑧:焦らされているとき
焦らされているときというのは、まさに”期待”がある状態。
さらに、ドーパミンは何かを得るために苦労すればするほど、達成したときに分泌されるドーパミン量も多くなります。
達成されるまでの苦労や時間などの振れ幅が大きいほどドーパミンとしてかえってきます。
その『快』を経験してドーパミンが分泌されると、その記憶が脳の中の「海馬」に蓄積されます。
そして、またその『快』を求めるように強く働きます。
ドーパミンが分泌する瞬間⑨:セックスをしているとき
言うまでもなく、セックスをしている間はドーパミンもドバドバ分泌されます。
ドーパミンを上手に分泌させて女性の恋愛感情を引き出そう
というわけで、ドーパミンについてまとめると…
- ラットは足が丸焦げになるまで求め続け、人間も狂ったようにドーパミンの快楽を求めボタンを押し続けた
- ギャンブルなどの依存のように、人間はそれだけ脳に、ドーパミンに支配される
- 報酬の期待→報酬の獲得→さらなる報酬の期待…というドーパミンサイクルが回ることによって沼にハマっていく
沼から抜け出したいのであれば、このサイクルを断ち切る。
沼に引きずり込みたいのであれば、このサイクルを作る。
最もドーパミンが分泌されやすい水準は、「頑張れば手が届きそうだけど、頑張らなければ無理そうなところ」。
そして『結果期待』と『努力期待』が揃うことがポイント。
つまり、自分がこれになればモテるということ。
ドーパミンが分泌される場面というのは、要は、『快』を感じること。
相手を楽しませてあげたり、喜ばせたり、いい気分にさせてあげよーぜということです。
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