カムロ(@kamurodayo)です。
今回は、マインドコントロール系のテクニックです。
かつ、良くも悪くも使えるので悪用厳禁。
その分、効果は強力。
で、今回はこのテクニックを軸に、こうすると相手は自分に好意を持ってくれるよという要素をモリモリ入れたので結構、濃いめの内容になります。
恋愛心理テクニック「ラベリング効果」
まず今回の話の軸となるのが、ラベリング効果です。
ラベリング効果とは、人は、周囲の人に貼られたラベル(レッテル)の通りの人間になる、行動をするようになっていくというもの。
例えば
- 「君は頑張り屋さんだね」とラベリングされると実際に、頑張り屋さんになるし
- 「優しい人」とラベリングされると、優しい行動が増える
というもの。
ラベリング効果の元は、社会学者のハワード・ベッカーが提唱した『ラベリング理論』。
このように、ラベリングは「お前は怠け者だ」というように、人にマイナスにかけてしまっていることもあれば、「君は頑張り屋さんね」とプラスにかけることもできる。
また、自分がかけられていることもある。
あるいは、「自分は女の子と話すのが苦手だ」という具合に、自分で自分にかけていることもある。
ここから恋愛でのラベリングのテクニックを見ていきますが、
こんな感じで、他人へのマネジメントや教育、そして自分に対しても実はラベリングがかかっていて、知らぬ間にコントロールしている・されているという状態になっていたりもするわけです。
ラベリング効果の恋愛での使い方
それではここから恋愛に応用するラベリングのポイントを見ていきます。
ラベリング効果の恋愛心理テクニック①:褒めラベリング
まず、1つ目が褒めラベリング。
これはオーソドックスなやつです。
要は、なってほしい像や引きだしたい行動、強化したい行動を褒めに引っかけてラベリングする。
例えば、優しくしてほしいなら

〇〇ってホント優しいよね
とか、たくさん笑ってほしいなら

めっちゃ笑うよね
とか。あるいは、

ノリいいよね
とラベリングしておくことによって、その後、”ノリが悪い”という行動に抵抗を感じるようになるため、誘いなどに乗ってくれやすくなるという方法もあります。
で、この時に
- 「そういうとこ好き」
- 「そういうとこいいよね」
と、さらに釘を刺すことによって、褒められたり認められたりした以上、相手はそれを「裏切りたくない」や「もっと良く思われたい」という心理が働きラベリングが強く働きます。
ラベリング効果の恋愛心理テクニック②:人柄ラベリング
これは”行動”よりも、“人柄”をラベリングするということ。
これについて、心理学者のジョアン・グルーセックが行った実験があります。
実験では、ビー玉で遊んでいる子供たち何人かに友達にビー玉を分けてあげるようにお願いして、
- Aグループの子供には「君はいいことをした。素晴らしい行いだ」と「行動」を褒め
- Bグループの子供には「君は友達を喜ばせた。素晴らしい子だ」と「人柄」を褒めました
そして2週間後、「行動」を褒められたAグループの子供のうち10%が、入院している子供を元気づけるためプレゼントを渡すという行動をしたのに対し、Bグループでは45%の子供が同様のプレゼントをするという行動をしました。
つまり、人は「行動」を指摘されるよりも、「人柄」について指摘されたほうが大きな影響を受けるというわけです。
なので、このように「行動」よりも「人格」をラベリングする。
あるいは、ラベリングではなく単純に褒めるだけの時も「全然悪口言わないよね。素晴らしい。」よりも「全然悪口言わないよね。いい子だよね。」のほうが
「すぐ騙されるね。疑わないんだね。」よりも「すぐ騙されるね。純粋なんだね。」のほうが影響が大きいという感じ。
ラベリング効果の恋愛心理テクニック③:名詞ラベリング
実は、ラベリングは動詞よりも名詞のほうが影響が大きいことがわかっています。
これに関して、スタンフォード大学のグレゴリー・ウォルトンが行った実験があります。
実験では、選挙権を持っているが選挙人登録を行っていない人たちを対象にし、2つのグループに分けた上で投票に関するアンケートに答えてもらいました。
で、その時に一方のグループには「有権者」という名詞を使い、もう一方のグループには「投票する」という動詞を使いました。
その結果、選挙人登録に関心を示したのは、
- 名詞を使ったグループでは62.5%
- 動詞を使ったグループでは38.9%
と、「有権者」という名詞を示したグループのほうが関心が高まったのです。
これと同じように「今度の選挙で投票することはあなたにとってどのくらい重要ですか?」よりも、「今度の選挙で投票者になることはあなたにとってどのくらい重要ですか?」と聞かれたほうが、投票のための登録手続きを行う可能性が大幅に大きくなります。
「カム男は野球ファンだ」と言った時のほうが、「カム男は野球をよく見る」と言った時よりもカム男の野球好きの度合いはずっと高く評価されることがわかっています。
なので、例えば名詞ラベリングをするのであれば、
- 「〇〇って優しいよね」よりも「〇〇って優子だよね」
- 「尽くしちゃうタイプでしょ」よりも「尽くしちゃんでしょ」
- 「すぐ寂しくなるんだ」よりも「寂しがり屋なんだ」
といった具合。

カムラーのみなさんは頭がいい人が多いので、ここから色々な応用が思いつくのではないでしょうか?
ラベリング効果の恋愛心理テクニック④:相手が喜ぶラベリング
これは、相手が潜在的にある欲求を満たすラベリングが効果的ということ。
例えば、
- 「女の子っぽいよね」
- 「頼るの上手だよね」
- 「正直だよね」 などなど
要は、「女の子として見られたい」「頼り上手な愛され女子でいたい」「正直で誠実な人でいたい」というような潜在的な欲求を満たしてあげるラベリング。
で、これが特に相手が言われ慣れていないことだと、さらに効果的です。
なぜなら、例えば

女の子として見られたいが、周りには結構、男っぽく見られる。でも、この人は女の子っぽいと言ってくれた。
と感じ、それによって女の子っぽい行動などが強化される。
そして、

この人といると私の本来の女の子っぽさが引き出される♡キモチー♡
となり「すきぃ♡」となりやすいから。
あとは単純に、相手が潜在的に欲求があることだと容易にラベリングがしやすく、コントロールしやすいという性質もあるからです。
ラベリング効果の恋愛心理テクニック⑤:ネガティブをポジティブにラベリング
弱っているときにプラスのラベルを貼ってあげる。
要は、ネガティブをポジティブにしてあげるラベリングです。
例えば、自分の笑った顔があまり好きじゃない子に

笑った顔かわいいのに。俺は好きだよ。
とか仕事で自信を失っている子に

〇〇なら大丈夫だよ。誰よりも努力してたじゃん。
というように、ネガをポジにラベリングしてあげる。
ただし、セルフイメージではネガティブなほうを持っているので、軽い気安めのポジティブだと否定されてしまうので、「俺は好き」という主観としての意見や「誰よりも努力してたじゃん」という根拠を付けてあげると、受け入れてくれやすくなります。
イメージとしては既に貼られているネガティブなラベルを、ポジティブなラベルに貼り替えてあげる。
これが女性には刺さります。
恋愛心理テクニックのラベリング効果は自分にも使える
ラベリングをすることによって相手がその方向に引っ張られるということでしたが、これは、相手の心理を動かし行動などを引き出すだけではなく、自分に対してもラベリングは効果的です。
ラベリングは、要は暗示。
自己暗示にも使えるというわけです。
なので、例えば自分の中で相手に「気難しい女」とラベリングしてしまえば、それが自分の行動や態度にも出て実際に相手を気難しい女にしてしまう。
逆に、「仲良くなったら甘えてくるタイプ」とラベリングしてしまえば、それが自分の行動や態度にも影響して結果が変わってくる。
これと同じように自分の中の自分のラベルもそう。
例えば、
- 「自分は女の子と喋るのが苦手だ」
- 「どうせ非モテだから」
- 「身長が低いからモテない」
などなど。
他人から「お前は怠け者だ」というラベリングをされて実際に、怠け者になってしまうのと同じように、自分で自分にマイナスのラベルを貼って制限をかけてしまっている。
冒頭でマインドコントロールと言った通り、こういったラベリングは気付かないうちに大きな影響を受けます。
心理学者のエレン・ランガーが行った「心の時計の針を巻き戻す」と呼ばれる実験があります。
その実験は、老人ホームのお年寄りに「20年前の暮らしを完全に再現したらどうなるか」を試したもので、老人たちには「私は今、20年前の自分である」というある種の強力なラベルを貼ることが求められました。
で、その実験の結果、お年寄りの体は、たったの一週間で柔軟性や姿勢、視力、握力、聴力などが平均10%近くよくなったそうです。
ラベリングという暗示は、それだけ強力に働くということ。
恋愛心理テクニックのラベリング効果のまとめ
今回は恋愛で使える心理テクニック「ラベリング効果」を紹介しました。
ラベリング効果では、自分に対しても他人に対しても、良くも悪くもラベル(レッテル)を貼ることで、それに引っ張られた行動をするようになっていくというもの。
そして、これを応用して
- 褒めラベリング
- 人柄ラベリング
- 名詞ラベリング
- 相手が喜ぶラベリング
- ネガティブをポジティブにラベリング
まさに暗示のように心理に影響を与えるものなので、上手に使いこなしていってくださいっ。
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