【悪用厳禁】依存・洗脳でも使われる否定的ダブルバインドの活用法

恋愛心理学
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カムロ(@kamurodayo)です。

今回は結構、黒めの内容です。

というのも

  • 実際に洗脳で使われている手法
  • 強烈な依存状態を作る方法

話してしまいます。

なので、悪用厳禁ということを先に置いておきます。

使い方によっては人生壊すレベルだし、知識として知っていれば自分がこれをやられることを防ぐこともできるので、そういった意味も含めてお伝えしていきます。

軽めのものから重めのものまで紹介していきます。

依存・洗脳の肝は「決定権を奪うこと」

まずは前提の話から。

そもそも、依存だったり洗脳だったり、人をコントロールする的なことで重要となる要素はいくつかありますが、その中の一つが決定権を奪うことです。

決定権を奪うことというのは、相手の決定権や選択肢を奪いこちらがその決定権を持つこと

これによって、相手は従うしかないという状態になっていくわけですね。

そして、そもそも人…というか、脳は決定権を奪われたいと思っています。

もっと言えば、「支配されたい」という願望を持っています。

人間の脳は”支配されたがっている”

誤解がないように厳密に言えば、他人に強制されて自分の意思をないがしろにされたり、自分の存在が認められていないと感じるような支配は嫌がります。

その反面、人の脳が嫌がることは「考えること」です。

脳は膨大なエネルギーを消費するため、できるだけ省エネ稼働をしたいので考えることを嫌います。

また、何かを決定するということは、自分に責任が乗ります。

人には「責任回避性」と言って、責任をできるだけ取りたくないという性質があります。

つまり、前述した「決定権を奪われたい」「支配されたい」というのは、

  • 「考えなくて済む状態にしたい」
  • 「責任も脳のエネルギー消費も避けたいので決定してもらいたい」

という意味になります。

これが前提となる脳の性質です。

カルト宗教に洗脳された人々なんかがまさにそうで、信者となった人たちは、日常や現実のややこしいことを考えることから逃れるために、神など単純でわかりやすいものを妄信することを選んだりするわけです。

また会社や奴隷などにおいても、自由になりたいと望んでいたにも関わらず、実際に自由を手に入れると自由に耐えきれなくなって元いた環境に自ら戻っていくという現象もよく起こります。

これに関しても、会社にいたころや奴隷だったころは、人に指示されたことをやっていれば良くて、自分で考えることや意思決定をして責任を取るとこも少ない状態。

しかし自由になった途端に自分の頭で何でも考えなければならず、意思決定をして責任が自分に乗ってくる状況になり、それに耐えられず、脳にとって居心地のいい考えなくて済む”支配”される状況に自ら戻っていくというわけです。

このように、本来、人(脳)にとっては考えることや決定することは苦痛である場合が多く、そういった意味で支配されることを望んでいたりするわけです。

それでは、ここから本題に入っていきます。

恋愛で使える依存・洗脳の心理テクニック「否定的ダブルバインド」

まず、今回の話の軸となるのが否定的ダブルバインド

否定的ダブルバインドとは何かというと、僕らの身近にある例で言うと会社で上司に

わからないことがあったら一人で判断しないで、相談して

と言われて、その通りに従って上司に相談を持ち掛けたら

そんなこともわからないのか。自分でちゃんと考えろ。

と怒られた、と。

なので、今度は自分でちゃんと考えて判断したら

相談しろと言っただろ。なんで勝手に判断するんだ。

と怒られた。

あるいは、子どものころに 

怒らないから正直に言いなさい

と言われ、正直に言ったら怒られた。

というのが、まさに否定的ダブルバインドとなっています。

このように、2つのメッセージのどちらに従っても、自分にとって良くない状態に陥る、どちらを選んでも不正解という選択を迫られることです。

で、このように否定的ダブルバインドを仕掛けられていくと、自分で考えることを放棄するようになったり、無力感が植えつけられたりしていきます。

 否定的ダブルバインドのポイント

なので、先にポイントを言っておくと

  • どちらを選んでも不正解
  • 矛盾による混乱

これが肝となります。

で、冒頭でも触れた通り、これは実際の洗脳でも使われています

例えばカルト宗教なんかでは、見込み信者は大勢の人に自分の事や自分が信じていたことを否定されます。

宗教側にとって不都合な情報は、全面否定するわけです。

で、その前段階で

  • きつめの肉体労働をさせたり
  • 外部の情報を遮断したりして精神的に参っている状態を作って
  • 大勢に否定されることによって同調圧力もかかり

自分が間違っていたのかな

という認知に変わってしまう。

人間の脳にとって否定されたり仲間外れにされることは非常に苦痛であり、脳はその苦痛を解消するために完全に間違っているとわかっていたことでも、信じるようになってしまう性質があります。

1+1=2なのに、皆が「3だ!」と言って圧力がかかると、本当に3だと思い込むようになってしまう。

割と日常でもよくあることですね。

「1+1=3」というのは間違っている。

でも、それを言ってしまうと苦痛を受けることになる。

どちらを選んでも自分にとっては不正解である、と。

で、その矛盾に耐えられなくなったり同調圧力に負けたり、考えることを放棄したりして「1+1=3です。」という考えや発言が出る。

すると、それまで否定的な態度だった宗教側が一気に優しくなる。

「1+1=3」を受け入れた瞬間、思い切り褒めたり認めたり受け入れる。

見込み信者からすれば、否定されまくって承認が枯渇した状態から承認を得られると強烈な快になる

しかも、ただ単に承認欲求が満たされるだけではなく、自己否定の解消も同時に行われる

そして、「1+1=3だ!」と言えば言うほど、喜ばれる、受け入れられる、承認されるということを学習し不快を避け、快を得るために「1+1=3だ!」とより言うようになる

そして実際に「1+1=3だ」の価値観に変わってしまいます。

脳は、自分の行動や発言を正当化するよう認知を捻じ曲げる性質があるので。

これによって、無事洗脳が完了するというわけです。

恋愛で否定的ダブルバインドが使われている例①

上記と同じようなことが恋愛でも行われています。

一番わかりやすい例で言えば、DVなんかがまさにこれです。

普段は優しいし愛情も感じるというプラスが大きい。

しかし、暴言や暴力があるというマイナスを与えられる。

でも、そのあとすぐに優しくされたり、甘い言葉をかけられたりというプラスを与えられる。

つまり、プラスとマイナスの矛盾を与えられるわけですね。

そして、先ほどの宗教での見込み信者が“否定されまくって、承認が枯渇した状態から承認を得られると強烈な快に”なっていたように、

大きなマイナスを与えられた中でプラスの面を見せられると、通常よりもそこに愛情や安心を強く感じるようになってしまっている

しかも、暴力や暴言と優しさ・甘さという矛盾と混乱を与えられた脳は、それを解消するために

暴力を振るわれるのは自分が悪いからだ

暴力も愛情の1つだ

という認知にまでなってしまう。

そして、

この人には私がいないとダメなんだ

本当は優しい人。悪いのは私だから私が変わればいいんだ。

という認知になって離れられなくなる。

否定的ダブルバインドは、このようなメカニズムで人に影響を与えているというわけです。

ただ、女の子に手をあげるようなダサいことはするなよ、と。

で、これと似た仕組みが働いているもっと日常的なところで言うと、喧嘩後の仲直りセックス燃え上がる現象もこれです。

喧嘩というマイナスからの仲直りというプラスで、ふり幅が大きくなって燃え上がるわけですね。

ギャンブルなんかもまさにそうで、マイナスとプラスのふり幅が大きければ大きいほど、脳内ホルモンどばどば状態になって、より熱中したりハマったりします

このように、「ふり幅」というのも一つポイントとなっているわけです。

恋愛で否定的ダブルバインドが使われている例②

ではもう一つ別の例として、クズヒモニート君の否定的ダブルバインドを見てみましょう。

まず例えば、女の子に対して

俺に対して言いたいこととか直してほしいとことかあったらちゃんと言ってね

と約束をしておきます。

女の子からすれば「二人の関係のことをちゃんと考えてくれている」と感じたり優しさを感じたりします。

で、言われた通り、言いたいことはちゃんと言うようにする。

例えば、ニート君が女の子の家に居候していて、女の子からすれば少しでいいから家賃などを払ってもらいたい場合、

”言いたいことあったら言って”って言ってくれたから言うんだけど、家賃だけでいいから半分ほしいな

と。そしたらニート君は怒る。

なに?出てってほしいの?

と。で、女の子は

「そういうわけじゃないけど…

 ニート君は

いいよ、だったら出ていくよ

と。すると、女の子からすれば出ていってほしくはないため

ごめん、やっぱいいから一緒にいよ

と。で、ニート君は

いいよ

と。まず、ここでの否定的ダブルバインドは、

”「言いたいことがあったらちゃんと言って」と言われたので、ちゃんと言ったら怒られたし、

仮に言いたいことがあってもちゃんと言わなければ、「なんで言わなかったの?ちゃんと言ってって言ったじゃん」と怒られる

という形になっています。

で、この矛盾から逃れるために「やっぱり家賃は大丈夫」で着地したわけですね。

しかも、これはこちらが望む選択肢を相手に自発的に選ばせる”形にもなっています。

要は、スタートの議論は

  1. 「家賃払ってほしい(女)」→「嫌だ(男)」というものから
  2. 「だったら出ていく(男)」→「嫌だ。出ていかないで。
  3. だったら家賃はいいよ。(女)」→「いいよ(男)」というように

主導権が逆転しており、女の子側が「家賃払わないで」と自発的に懇願してきて、男側が「OK」を出す形になっています。

このように、どちらを選んでも不正解という状況に陥れることによって、相手には混乱や無力感が植え付けられる

そして、その矛盾から逃れるために認知を変えるわけですが、その時にこちらが望む選択肢へと逃げさせることによって、あたかも相手が自発的にそれを選んだ形にできてしまう

洗脳などでもまさにそうですが、“自発性”を引き出されてしまうと、より強く根本から洗脳がなされてしまいやすくなります。

恋愛で否定的ダブルバインドを使う方法:言語と非言語の矛盾

ここまで見てきたような「矛盾を作る」ことに関しては、“言語”と”非言語”の矛盾という手法もあります。

例えば、たまに笑顔で怒る人がいますが、あれめっちゃ怖いですよね。

それです。

こんな感じで、例えば相手が約束を破ったり、こちらが嫌がるようなことをした場合、明らかに態度で不機嫌や怒っている雰囲気を出す。

すると当然、相手は

怒ってる?

と気にかけてくる。しかし、こちらは

別に

怒ってない

と返す。

これによって言語と非言語の矛盾が出来上がります。

もし言語でしっかり「怒っている」と言ってくれたり、怒っている理由をはっきり伝えたりしてくれれば、謝ることも言い返すこともできるけど「怒ってない」と言われるとそれすらできない。

かといって放置することもできない。

このように、矛盾に挟まれ逃げ場がなくなり、混乱状態に陥っていきます

すると、言いなりにもなりやすくなる。

相手の言ったことを聞けば、この矛盾から逃れられる・怒っている状態を解消できる、と相手の言うことや、望みに従って自ら進んでそれをやるようになる。

自発的に、怒っている原因であることを「もうしないから」と約束してくる。

このようにして相手に混乱や無力感を植え付け、自発的に反省をしたりこちらの感情が回復するようなことを進んでしてくれるようにもなる。

というのも、まさに否定的ダブルバインドを使ったコントロールの手法となっています。

依存や洗脳にも使われる「否定的ダブルバインド」を恋愛で上手に使おう

というわけで、より分かりやすい重め・黒めの事例から概念や仕組みを見てきましたが、本質を抜き取ってもらえればと思います。

ちなみに、本質を抜き取るとツンデレなんかもまさにこれです。

ツンとデレの矛盾ですね。

そして、ふり幅もある。

で、振り回されたくなったりハマってしまったりするわけです。

あるいは、

「ここ触ってほしいの?」

「うん」

「だめ」

というのも、否定的ダブルバインドになって、相手はこちらの手のひらの上に乗ってくれやすくもなります。

特に重めになればなるほど、否定的ダブルバインドは相手が既に簡単には離れられないような状態であればあるほど強力にかかりやすく、さらに深みへ引きずり込まれやすくなっています

なので、そういう状態で自分がかけられている場合もあります。

親でも恋人でも会社でも大なり小なりよく起こりがちです。

しかも、やってくるほうも気づかずにやっていたり、悪気がない場合もあります。

そのため、それから身を守るためには、まずは否定的ダブルバインドを知っておくこと、そして矛盾に気づくこと。

自分がダメになるなら、距離を置くのが一番効果的です。

で、矛盾があるならそれを解消したほうがいいです。

例えば、「相談しろ」と「自分で考えろ」の否定的ダブルバインドが起こっていたら、どっちなの?基準は?と明確にするなり、お互いの認識をすり合わせるなりしましょう、と。

また、自分がやってしまっている場合もあります。

すると、今回見てきたように

  • 依存されてしまったり
  • 相手のメンタルを壊したり
  • 仕事であればパフォーマンスを下げたり
  • 自分で考えて動くということができない人材になってしまったり

ということにも繋がります。

教育なんかでは、特に気を付けたほうがいいです。

というわけで悪用厳禁で、参考にしてもらえればと思います。

否定的ダブルバインドのライトな使い方も以下の記事で紹介しています。
ダブルバインドとは?恋愛に効果的なテクニックと具体例を公開

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